大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和39(オ)444 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人永宗明の上告理由について。

所論は、本件係争地の現況は農地であるにもかかわらず、第一審裁判所が本件を

同庁の宅地建物調停に付した結果成立した調停につき、これを有効とした原審の判

断は、法令の解釈を誤つたものであると主張する。しかしながら、係争地が農地で

あることは当事者間に争いのない事実であるけれども、成立した本件の調停がその

内容において何ら農地法その他の強行法規に違反するものでないことは、記録中に

存する調書記載の調停条項上明らかであつて、第一審裁判所が本件を民事調停法の

定める宅地建物調停として処理し、同法所定の農事調停に関する手続を履践しなか

つたからといつて、そのことから直ちに、当事者間の合意によつて成立した右調停

を当然無効のものということはできない。されば、右調停を有効とした原審の判断

は結局正当であり、所論は採るを得ない。

上告人本人の上告理由について。

所論は、原審の認定に副わない事実または原審で主張、判断のない事実を新たに

主張し、これを前提として原判決の違法をいうものである。それ故、所論は採るを

得ない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

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裁判官 松 田 二 郎

裁判官 岩 田 誠

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